適正原価・貨物運送業更新制の最新情報に関する企業セミナー実施「東京1社、大阪2社」

2026年10月、行政書士法人運輸交通法務センターは、東京1社(東罐ロジテック)、大阪2社(ロジライズ、ニットサービス)の計3社に対し、「適正原価」と「貨物自動車運送事業許可更新制」をテーマとした企業研修を実施しました。
2026年10月1日の第3回有識者検討会に加え、当法人代表の楠本浩一が東京の会場で直接傍聴した10月19日の第4回有識者検討会の最新情報も取り入れ、改正トラック法が運送会社・荷主企業に与える影響について解説しました。

1.第3回・第4回有識者検討会の最新情報を解説

2025年6月に公布された改正トラック法により、国土交通大臣が定める「適正原価」を継続して下回らないようにすることがトラック運送事業者に求められます。2026年7月から国土交通省の有識者検討会が始まり、適正原価の具体的な内容について議論が進んでいます。
10月1日の第3回検討会では、適正原価と運賃・料金の関係、料金の取扱い、実車率や回送料金、安全確保に必要な経費などが議論されました。
さらに、10月19日の第4回検討会では、対象となる運送事業の種類、車格・地域別の取扱い、人件費の算定、燃料サーチャージ、荷待ち・荷役料金、利用運送手数料、荷主への是正指導など、実務に直結する具体的な論点が示されました。

特に第4回検討会では、燃料費の基準価格を130円/Lとする案や、利用運送手数料率を10%とする案などが示されています。また、荷主が適正原価を下回る運賃・料金での取引を継続させる場合の責任についても検討が進められています。
今回の研修では、既に法律で決まっている事項と、今後の検討会で決定される事項を明確に区別し、現時点で企業が押さえておくべきポイントを説明しました。

2.適正原価と貨物運送業許可更新制は切り離して考えられない

今回の研修では、適正原価の算定方法だけでなく、同じ改正トラック法によって導入される貨物自動車運送事業の許可更新制についても解説しました。
従来の一般貨物自動車運送事業の許可は更新を必要としませんでしたが、改正法では5年ごとの更新制が導入されます。適正原価を継続して下回る運賃・料金の収受は、許可更新にも影響し得る重要な問題です。

運送会社にとっては、運賃交渉だけでなく、日々の運送原価の把握、適正な運賃・料金の収受、安全管理や労働者の処遇など、事業を継続するための対応が求められます。
一方、荷主企業や元請運送会社にとっても、適正原価は運送会社だけの問題ではありません。委託運賃の決定方法、燃料価格の変動への対応、荷待ち・荷役作業の対価、利用運送手数料など、これまでの取引条件を見直す必要があります。
研修では、「適正原価への対応」と「許可更新に向けた対応」を一体で考える重要性について説明しました。

3.第4回検討会を現地傍聴。最新の議論を企業実務に伝える

当法人代表の楠本浩一は、パナソニックの物流部門および物流子会社に20年以上勤務し、荷主企業と運送会社の双方の立場から物流実務に携わってきました。現在は、運送・物流分野を専門とする行政書士として、企業の法令対応や物流取引の適正化に取り組んでいます。
2026年10月19日には、東京で開催された国土交通省「第4回適正原価の設定に向けた有識者検討会」を現地で直接傍聴しました。

適正原価は、今後のトラック運送業界の取引条件を大きく左右する重要なテーマです。国土交通省が公表する資料を確認するだけでなく、検討会の議論にも直接触れながら、法改正の最新動向を継続して把握しています。
当法人では、今後も適正原価・貨物運送業許可更新制の最新情報を踏まえ、荷主企業・元請運送会社・実運送会社それぞれの立場に応じた企業研修と実務支援を行ってまいります。

※適正原価の具体的な算定方法等は、2026年10月時点で検討中の内容を含みます。